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非日常のために日常が非日常化する日常の雑記帳

インテリアコーディネーターとの会話

先日、知り合いのインテリアコーディネーターさんと、賃貸物件の貸し室の内装で話をする機会がありました。
このコーディネーターさんは女性で、私が管理する物件の1室にお住すまいしています。
いわゆる店子。
同年代で頻繁に顔を合わせるので立ち話などは普段からしています。


きっかけは、新しく内装の終えた部屋を見せてもらいたいという先方からのお願い。
賃貸住宅の原状回復の内装などの、町中のリフォーム業者が最低限のコストで行うような仕事などあまり見たことがないので、一度見せて欲しいというご希望。

ちょうど、フルリフォームしたての部屋が一室有ったので、中を見てもらいました。

 

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「へえ~、こんな感じなんだ。 家具がないと広いわね~。」

 

 

管理する物件は築年が古いのでベースは和室。
それを畳を撤去して今風に洋室に改造してあります。
押し入れや建具をプチ改良しただけでそのまま使っているので、『和室から洋室に変えました~!』</b>感が半端無い部屋になっています。

「賃貸だったらこれでいいんじゃない。 清潔感があってお客さんも気に入るでしょ。」
「壁紙は一番単価の低い物使ってるんだ~。 キッチンはさすがにボロいわね。変えないの?」
「いやいや、予算無いですし。このフルリフォームでも100万越えですから。」

和室から洋室への変更は大工が入るのでけっこうな費用がかかります。
浴室、トイレ、押し入れ内部など変えていったら軽く100万円オーバー。

「私だったらこの間仕切り取っちゃうなあ~。」

2LDKの部屋二間の境界にある戸ぶすまの入った木枠を指差してそう言います。

「これ取っぱらって、折りたたみ式の間仕切りに変えたらもっと洋室らしくなるわよ。 部屋の入り口もドアにして。」
「ああ、それするためには、この木枠全部取らないといけないでしょ。 そしたら床も天井も壁もやり直さなきゃいけなくなる。 ぜんぜん予算足りませんよ。」

物件の入居者のターゲットは都会の中心部に住みたいと考えている若い人達。
お給料がそんなに高くない人達に対して、高級分譲マンションの分譲貸しのような値段設定などとうてい考えられない。
築年も古いので、管理する物件では新築マンションの相場より2割ぐらい安い設定にしています。

「そこまでリフォームしたら軽く200万。 キッチンとかを今風のカウンターキッチンとかに変えたら総額で300万円超えちゃいます。」
「今の家賃設定だと回収に何年かかるねん?って話になっちゃいますよ。」

「家賃上げればいいじゃない!」


ΣΣ(゚д゚lll)

 

普段は新築ビルの玄関の意匠や、お金持ちの邸宅の内装などを手がけているコーディネーターさん。
『お金に糸目を付けない』と言う手合いをメインのお客様としているので、建物にかけるお金の使い方の感覚が少々ずれている。
こっちは借金まみれの貧乏大家なので、お金持ちの資産家オーナーと一緒にしてもらっては困る。


「いやいや、今の住宅供給事情で家賃上げたら、それこそ誰も入居しない。 そりゃ無理!」
「ふーん、そうなんだ~。 でも、立地がいいから内装を良くしたらもう少し家賃取れそうな気がするなあ。」
「いやいや無理、無理。 周辺のマンションの相場知ってますか? 新築マンションでも家賃高いと入居者決まらなくて四苦八苦しているのに。」
「そんなもんかなあ?? 見せてもらってありがとう。」

一旦廊下に出ます。

 

https://freesky.mimoza.jp/megalog/img2018/DSCN0617.jpg


「この廊下も古くて汚いから、こっちを先にリノベーションすればいいのに。」
「いやいや、そんな予算無いから。」
<b>「玄関も薄暗くて古くさいから、廊下と合わせてリフォームしたら家賃は2割ぐらい高く取れるわよ。」</b>


(お前は何を言ってるんだ!)

 

大家の立場を考えない傍若無人な物言いに、ちょっとかちんと来た。

「へえ~、リノベーションしたらXXさん(このコーディネーターさん)のお部屋も2割ぐらい家賃上げていいですか!?」
「いいえ、そう言う話じゃなくて・・・( ̄▽ ̄;)」

いいえじゃないよ、こっちがいいえだよ。
都合がいいなあ、全く。

「入居者が普段住むのは室内でしょう。 廊下や玄関に住む訳じゃないですよ。 予算が無いから最初に室内にお金かけてるんじゃないですか。わかります?」
「そりゃ、大家さんの勝手ですから私は口挟めませんけど、一つの提案です。」
「玄関とか廊下とかも見栄え良くするためにいっぱいお金をかければもっと良くなると思って。 」
「お金有ったらやりますよ。(`△´+)」

 

インテリアコーディネーターという職は、建物の内装などの意匠を見栄え良くきれいに見せるようにデザインする仕事です。
『美を追究する』お仕事。

一方、私は建物の維持管理をしながら、お客様が不満の無いような部屋を提供して収益を上げていくのが仕事。
いかにローコストで見栄え良く仕上げていくかを常に考えている。

超高級マンションや豪邸のような素敵な住環境はお金をかければ幾らでも良くなる。
誰もがそ言う家に住みたいし憧れるけれど、誰もがそんな住宅を入手出来るわけではない。作ることが出来るわけではない。

森ビルさんのような富裕層のステイタスを求めるならば、一から建て替えないとダメでしょう。
あれは東京のあの場所だから成り立つ建物。
私の所はそんな立地ではないし、あんな規模の大きな建物でもない。
極端に言えば、田舎の田んぼのど真ん中にそんな建物作っても富裕層来ないよ。

( ̄▽ ̄;)

際限無しに資金をつぎ込んで見栄えの良い物作っても、家賃が高すぎて入居者が少ないなんて本末転倒。


低予算でありながらとても素敵な住環境をコーディネートしていくのも、コーディネーターさんの仕事の一つだと思うのだけどねえ。
両親が残した一戸建てとか、古い分譲マンションの一室とか、既存の建物を使って少ない予算で自分が気に入ったデザインの住まいに作り替えられたら、みんながハッピーになれるじゃない。
そう思った一日でした。